文化財ってなんだろう?
文化財とは、我が国の長い歴史の中で生まれ、先祖によって今日(こんにち)まで守り伝えられてきた古い建物や美術品、技術、生活や習わしなどを指します。これらの文化財は私たちの暮らしや心を豊かにしてくれるものであり、先祖が残してくれた文化財を未来の子どもたちに確実に受け継いでいくことが求められています。
そのために、国は「文化財保護法」という法律を定め、法律に基づいた取り組みを進めています。都道府県や市区町村も文化財保護条例という決まりを設けています。
文化財の種類について
身近な文化財を種類ごとに簡単に紹介します。
有形文化財
建造物(けんぞうぶつ)
みなさんの住んでいる地区に古くから残っているお寺や神社、江戸時代の暮らしの様子を伝える古民家などを指します。最近では古い工場なども含まれます。
美術工芸品(びじゅつこうげいひん)
昔から大切にされてきた絵画の掛け軸や屏風(びょうぶ)、お仏像、古いお皿や器、古文書とよばれる古い手紙類、地中から発掘された土器や生活用具などを指します。
無形文化財(むけいぶんかざい)
紙すきの技術や日本古来の伝統芸能(雅楽、能楽など)の技能があります。
民俗文化財(みんぞくぶんかざい)
地域で長い間守り伝えられた風習や行事、お祭りや暮らしに関係する道具類などを指します。
記念物(きねんぶつ)
自然が作り出す珍しい風景や、希少で珍しい動植物、昔のお城の跡、庭園などがあります。
文化的景観(ぶんかてきけいかん)
地域の人々の暮らしやその生活の様子がわかる地区や風景を残していくために選ばれた地域のことを指します。
伝統的建造物群保存地区(でんとうてきけんぞうぶつぐんほぞんちく)
昔からの古い町並みや建物のまとまりを残していくために設けられた地区のことを指します。
選定保存技術(せんていほぞんぎじゅつ)
文化財を残していくために必要な材料や道具を作る技術や文化財を直す修理技術のことを指します。
埋蔵文化財(まいぞうぶんかざい)
地中に埋まっている遺跡や土器などを指します。