
文化財解説文 | 像1 木造 十一面観音菩薩坐像
本像は、頭上に11面を戴き、左手は屈臂して掌を前にして立て、右手は膝上で指をまげて結跏趺坐する十一面観音菩薩坐像である。桧材の割矧造で彫眼。像高は65.0cm、制作は平安時代後期である。像2・3とともに三尊一具として制作された。 像2 木造 阿弥陀如来坐像 本像は、偏袒右肩の衲衣をまとい、上品上生の印を結び、結跏趺坐する阿弥陀如来坐像である。桧材の割矧造で彫眼。像高は52.3cm。制作は平安時代後期である。像1・3とともに三尊一具として制作された。 像3 木造 聖観音菩薩坐像 本像は、頭上に垂髻と天冠台をいただき、左手は腹前に未開蓮を執り、右手は屈臂して胸前で指を念じ、結跏趺坐す聖観音菩薩坐像である。桧材の割矧造で彫眼。像高は57.4cm。制作は平安時代後期である。 像4 木造 不動明王立像 本像は左手を下ろして羂策(亡失)を、右手は屈臂して腹前で宝剣(亡失)を執り、岩座上に立つ不動明王立像である。桧材の割矧造で彫眼。内刳りは施されていない。素地で像高93.5cm。像全面に丸鑿の削り跡を残したまま、仕上げを行わないという特異な彫出手法が取られている。このような鉈彫の手法は、平安後期の頃、東国に於いて流行をみたものである。箱に「栗不動」と墨書銘がある。 像5 木造 聖観音菩薩立像 本像は頭上に小さな髻を結い、横に張り出す特異な形の天冠台をいただき、左手は腹前に持物(亡失)を執り、右手は屈臂して胸前で指を念じて立つ聖観音菩薩立像である。桧材の割矧造で彫眼。像高は83.2cm。制作は平安時代後期である。 像6 銅造 阿弥陀如来坐像 本像は上品上生の印を結び、偏袒右肩の衲衣をまとい、結跏趺坐する阿弥陀如来坐像である。定印を結ぶ左手首から右上膊部を別鋳とする他は、螺髪から裳先までを一鋳とし、極めて薄手に鋳上げられている。像高は40.8cm。制作は鎌倉時代である。 像7 銅造 聖観音菩薩坐像 本像は髻を結び、条帛、裳を着け、結跏趺坐する聖観音菩薩坐像である。両肩先より両手は欠失している。宝髻を含む頭躰の躰幹部を一鋳とし、裳先を含む両膝・左右の両腕をそれぞれ別鋳とする。像高は45.2cm。制作は鎌倉時代。 |
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