
名称 | 木造 聖観音立像 |
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よみがな | もくぞう しょうかんのんりゅうぞう |
指定区分 | 県指定 |
種別 | 有形文化財 彫刻 |
時代 | 平安時代 |
所有者所在地 | 小浜市 |
所有者・管理者 | 誓願寺 |
員数 | 1躯 |
指定年月日 | 平成21.3.31 |
指定番号 | 福井県指定第369号 |
構造形式・法量 | 像高100.5cm、桧材、一木造、内刳りなし、彫眼 |
公開状況 | |
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文化財解説文 | 桧の一木造かと思え、内刳りはなく、彫眼で、像高は100.5cm。古色。両腕手首までを含む頭体幹部は、木心を後方に外した竪一材により彫出され、内刳りはない。天衣の右肩から体部に至る部分および右手首辺から脚部に至る遊離部も本体と共木から彫出する。両手首先、両足先、左上膊から大腿部に至る遊離部および両腕の垂下部に別材を矧ぐ。
また、現状、体部正面三道下に方形の薄材を矧ぎ付ける。左手を屈被臂し、五指で蓮華(亡失)を執り、右手は垂下して掌を前に向け、五指を伸ばす。両脚を揃え、ほぼ直立する。頭上に単髻を結い、山形冠をつけ、列弁文と紐一条からなる天冠台を表わす。髪は天冠台下を疎彫りとする他は平彫り。白毫相(水晶製)・三道を表わし、耳朶は不貫。条帛、天衣、裙、腰布をまとう。白毫、両手首先、両足先および足譫・フ大略、天衣の左上膊から大腿部に至る遊離部および両腕の外側垂下部、体部正面三道下に配した裾部などを補修。光背、台座は後補である。 台座蓮肉天板の裏板に、「御衣木加持 延宝二年(1674)甲寅」「九月廿九日」「導師」「栄玄(梵字[ア]か)」「開眼供養十月十四日辰之一天」との墨書がある。両腕の大略を含む頭・体の幹部を一材から彫出し、内刳りを施さない古式奈構造をもつ。胴部を強く絞りこみ、両腕を体側から大きく離してゆったりと構えたほぼ直立に近い立ち姿古様である。 一方、卵形の輪郭をもつ顔には細い眼が配され、優しみのあるおだやかな表情には気品が感じられる。また、数少ない著衣の衣文も柔らかいタッチにまとめられている。胸は薄く、下半身の量感もほど良く抑えられており、平安時代後期に造立されたと考えられる。 |
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