
文化財解説文 | 五大明王像とは不動明王、降三世明王、軍荼利明王、大威徳明王、金剛夜叉明王の五尊のことである。五大明王は日本では宮中の真言院における後七日御修法の本尊として、また平安時代以降に盛んに行われた五壇法の本尊として造像された。 本図は不動明王を中央に、東方に降三世明王、南方に軍荼利明王、西方に大威徳明王、北方に金剛夜叉明王が配され、十二天とともに用いられた。現在、全て屏風に改装されているが、不動明王図についてはほかの明王図とは寸法も描写も異なることから、おそらくある時期に他から補われたものであると考えられる。制作は室町時代と考えられている。 |
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