
文化財解説文 | 追儺面は追儺という、かつて大晦日に宮中で行われていた鬼払いの儀式に用いられた面である。 加多志波神社の追儺面は父鬼面、母鬼面、子鬼面の三面が残っており、三面一具として伝えられてきた。父鬼面は額に2本の角を持ち、口を大きくあけて牙を見せる忿怒の形相である。裏面に朱漆による修理銘が残る。制作は鎌倉時代。寸法は31.5cm×23.6cm。子鬼面は頭頂に前後に並ぶ2本の角を持ち、口を閉じて両端に二本の牙を見せる。裏面に銘があり、かつてこの地にあった蓮華寺の修正会に用いられていたことがわかる。制作は鎌倉時代。寸法は27.6cm×21.4cm。附指定の母鬼面は、大部分が後の修理の際に補われたものである。寸法は29.0cm×26.8cm。 |
---|---|
画像 |
![]() ![]() |