
文化財解説文 | 大瀧神社・岡太神社の春祭りは、毎年5月3日から5日にかけて開催される。 岡太神郷とされる大滝・岩本・不老・新在家・定友の五箇地区は、室町期以降の越前和紙の特産地として知られ、とりわけ式内岡太神社は生業にちなむ紙祖神川上御前(岡太大神)をまつり、全国の紙業界の総鎮守とされ崇敬を集めてきた。 春季例大祭は、岡太講によって前日から準備が整えられる。5月3日午後3時にお下りの触れ太鼓が区内をまわり、午後4時半に両神社を合祀する下社より奥の院へ神輿が出発する。奥の院で奉迎祭を執行し、ふたたび下社へもどり、午後6時半より宵宮祭が行う。4日は本祭りで、午前10時よりご祭神を迎えて例大祭の神事が行われ、浦安舞・紙の舞い・紙神楽などを奉納する。5日はあと祭りとされ、午前10時より後宴祭が行われ、午後、子供神輿と渡し神輿が五箇を巡幸し、夕刻の6時より奥の院(上社)へ還御となる。 とりわけ、33年と50年の式年大祭に併催される法華八講は神仏習合の儀礼を現代に伝えるものとして、大変意義深いものである。 |
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