
文化財解説文 | 常宮神社は、大宝3年(703)、勅命によって社殿の修造があったと伝えられる古社で、気比神宮(敦賀市)の境外摂社として崇敬を集めてきた。 本殿は、前室三間社流造の形式を持つ比較的大形の建物で、古くは檜皮葺であったが、現在は銅板葺となっている。正面6.07m、側面5.00mおよび向拝2.49mの規模を持ち、身舎は円柱、前室および向拝は角柱とする。各部の装飾形式等は焼失した気比神宮本殿(16世紀)と共通点が多く、気比神宮本殿の両流造の後部を省略して成立したのがこの本殿といえるかもしれない。 本殿に接する拝所は、正面1間、側面2間の四脚門形式の向唐門であったようで、伝えられるとおり、気比神宮の門の移築である。 |
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