福井の文化財cultural assets

文化財詳細

文化財詳細
銅鉦鼓 応長元年銘  附 撞木 1柄 吊紐 1本
名称 銅鉦鼓 応長元年銘  附 撞木 1柄 吊紐 1本
よみがな どうしょうこ おうちょうがんねんめい  つけたり しゅもく 1え つりひも 1ぽん
指定区分 県指定
種別 有形文化財 工芸品
時代 鎌倉時代 応長元年(1311)
所有者所在地 おおい町成和2ー1ー1(おおい町立郷土史料館に寄託)
所有者・管理者 笹谷区
員数 1口
指定年月日 令和3.9.7
指定番号 福井県指定第474号
構造形式・法量 銅、鋳造
鼓面径(こめんけい) 19.8㎝ 口径(こうけい) 22.2㎝
撞座径(つきざけい) 13.0㎝ 口縁幅(こうえんはば) 1.9㎝
側面幅(そくめんはば) 6.1㎝ 唇厚(しんあつ) 1.2㎝
耳幅 7.0㎝ 耳厚 0.8㎝
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文化財解説文  吊耳をつける一方で足をもたない形式の鉦鼓で、吊り下げた状態で叩き念仏を唱えたもの。笹谷区(旧篠谷村(きゅうささだにむら))の六斎念仏(ろくさいねんぶつ)で用いられたものである。
 鋳造および鋳離(いばな)し後の仕上げは丁寧で、内面にも鋳肌(いはだ)は残さず平滑に仕上げる。地金はやや白味を帯びた銅色で、表面の全体が黒味を帯びた古色を呈する。
 撞座(つきざ)には、細かな打痕が多数見受けられ、本体の耳には太い撚り紐の吊紐が残り、また結びの一方から細い撚(よ)り紐(ひも)を介し木製の撞木(しゅもく)が伴う。両者ともよく使い込まれ、当区六斎念仏における鉦鼓の用い方を知る上で貴重である。
 左側側面に「法阿弥陁佛(ほうあみだぶつ)」、頂部に「應長元年(1311)十一月日」と流麗な書風の銘を刻む。形状からして同年に製作されたものとみてよく、念仏用鉦鼓として県内最古の伝存作例である。加えて、中世における若狭各地の六斎念仏の存否については史料を欠き不明な点が多いが、本品は中世若狭の念仏宗(ねんぶつしゅう)の動向を示唆する歴史資料としての価値も大きい。
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