-scaled.jpg)
名称 | 組屋家文書 |
---|---|
よみがな | くみやけもんじょ |
指定区分 | 県指定 |
種別 | 有形文化財 書跡・典籍・古文書 |
時代 | 室町時代後期~大正時代 |
所有者所在地 | 小浜市小浜白髭112(小浜市立図書館保管) |
所有者・管理者 | 小浜市 |
員数 | 235点 |
指定年月日 | 令和7.5.13 |
指定番号 | 福井県指定第495号 |
構造形式・法量 | 各々で異なる |
公開状況 | |
交通案内 | |
公式リンク |
文化財解説文 | 組屋家は、戦国時代後期に小浜で商人としての活動が見え、江戸時代には小浜町人の筆頭に位置した豪商である。代々、瀬木町(せぎのちょう)(小浜市小浜玉前(たままえ))に居住し、六郎左衛門(ろくろうざえもん)を名乗った。浅野長政(あさのながまさ)(浅野長吉(ながよし))の小浜入部(にゅうぶ)以降、初期豪商としての地位を確固たるものとし、蔵宿(くらやど)・廻船・貿易業に従事した。京極氏(きょうごくし)の若狭支配が始まると、当家はその代官となり、また小浜商人から公用(くよう)米(銭)を徴収する特権を安堵され、このような特権は酒井氏の治世においても変わることがなかった。さらに、京極・酒井氏の両治世を通じて蔵米(くらまい)を中心とする領主物資の管理・売却に携わった。
当家が伝えた文書のうち、安土桃山時代以前の文書は、何といっても豊臣秀吉の右筆(ゆうひつ)を務めた山中長俊(やまなかながとし)の書状が著名で、秀吉が朝鮮・明国への渡海を企てたアジア支配構想とも評価される内容を、肥前国(ひぜんのくに)名護屋(なごや)の陣中から北政所(きたのまんどころ)(ねね)の侍女に宛てて書き送ったものである。近年では、写しであることがほぼ確定しているが、史料的価値は色褪せていない。そのほか、遠敷・大飯両郡の代官支配に関するもの、公用米(銭)徴収に関するものなどがある。 江戸時代以降の文書では、引き続き組屋家が得ていた公用米(銭)徴収を安堵する歴代小浜藩主の判物(はんもつ)が多く遺り、かつ原文書のまま伝わっている点は貴重である。そのほか小浜藩士が扶持米(ふちまい)を抵当に藩の蔵米を拝借した証文類、藩主入国の際の覚書(おぼえがき)類、小浜町人の日常生活に関する記録などが遺る。 以上により、組屋家文書は、日本の政治史、および福井県の商業史、海運史等を解明する上で重要な史料群であり、福井県指定文化財としてふさわしい。 |
---|